姫路工業団地に拠点を置く日本電研工業様は、昭和15年創業の重工業メーカー。
「多角化した事業を総括する見せ方を構築したい。ネガティブな“中小企業感”を払拭し、従業員のモチベーションを底上げしたい」
これが社長からのご要望でした。
と言っても実は、当初のご相談は「企業ロゴをそろそろ変えようかと考えている」。
ヒアリングを進める中で、本質的な問題が浮かび上がってきたのでした。
企業ロゴについてはマイナーチェンジという手法も考えられましたが、社屋をはじめ従業員の制服やヘルメット、運搬車の車体などいたるところに使用されたロゴを全面リニューアルする費用対効果には疑問符も。
「現状のロゴを生かしながら、新しいイメージを社内外に浸透させるためのメッセージとビジュアルを構築する」
方向性が定まりました。
リサーチを進める中で、クライアントの実力や業界ポジションが見えてきました。
・一般的な知名度は高くないものの、基幹事業である大型モーターの取り扱いにかけては九州の某社とシェアを二分する業界最大手である。
・兵庫県における東芝の事業パートナーであり、新日鐵、神戸製鋼、山陽特殊製鋼といったグローバルメーカーの工場の安定稼働を支えている企業である。
日本を代表するグローバル企業の、心臓部を支え続ける存在。
それはすなわち、「日本のものづくりを支えている」ことに他なりません。
ビジュアルコンセプトは「ものづくりの息吹」。
働くひとの写真をメインに据え、社屋および工場に掲出するポスタービジュアルを複数パターン制作。
社長はじめ取材させていただいた社員の皆様のお人柄や社風を踏まえ、あくまで謙虚でありながら、かつ従業員の皆さまの誇りにつながるような世界観を目指しました。
このクリエイティブを評価していただき、WebCM制作そして公式サイトの全面リニューアルも受注。
SNS上での社長によるサイトリニューアル告知には反響が続々。
「軽工業かと思いきや重工業の会社だったんですね」
「ものづくりは憧れです。それを裏方で支えるCMに痺れました。いいHPが出来上がりましたね」
社長のご人望を感じるとともに、約1年がかりのプロジェクトの歩みを想いました。